音楽を始めるタイミングは人それぞれです。幼いころから両親が音楽好きで触れる機会のある人も入れば、社会人になって初めて楽器を演奏する人だっています。
その中でも一つのタイミングなのが高校の部活での軽音楽(けいおん)。高校で心機一転、音楽を始めたいと思っているそこのあなた!
今回は高校の軽音楽部についてのお話です。
目次
入部までの流れ
まずは入部までがどのような流れか気になるところですよね。音楽経験者ならまだしも、未経験だと慣れていない環境で不安いっぱいと思います。簡単に流れを見ていきましょう。
部活見学
まずは部活見学からです。もちろんはじめはいろいろな部活を見学する機会があり、練習風景やどのようなことをやっているのかを見ることができます。
部活紹介のチラシや冊子を配っていたり、実際に演奏を聞いてみたりしてしっかりと雰囲気を掴みましょう。
仮入部
次に仮入部です。この期間は楽器に触れてみたり、どんな雰囲気化を実際に体験してみる期間です。勿論この期間で合わなければやめておいてもいいですし、興味がますますわいたら本入部を希望しましょう。
入部試験
学校によっては入部前に入部試験がある場合もあります。「試験なんてあるの?」「初心者だから無理だ…」と思うかもしれませんが、これはあくまで志望動機とか、3年間どういうことを目標に部活動をするかといった、部活に対するやる気をヒアリングする意図のものが大半です。
パート決め、バンド結成
試験が済んだなら晴れて入部です。一斉に新入部員が集まり、ここで自分が担当する楽器を決めることになります。
基本的には希望の楽器を担当できるのですが、軽音楽部はバンド単位で活動するため楽器の希望が偏るとバンドが成立しなくなってしまいます。そのため話し合いで決めることもしばしばあります。
その後場合によっては楽器の演奏や歌を披露し、実力を考えたうえで顧問の先生や先輩方がバンドの組み合わせを考えていき、バンド成立!となります。
音楽経験がない(少ない)けど大丈夫?
基本的には大丈夫!
皆さんは経験者ってどのくらいいると思いますか?
実は高校で軽音楽(バンド)経験者なんて全体の1割もいませんし、除く楽器経験者も2~3割くらいのものです。それ以外は楽器を触るのも初めての初心者のことが多いのです。
(例外的に、軽音楽の強豪校などは経験者がそのために受験するなんてこともありますので、初心者だときつい場合もあります。)
初心者なのはあなただけではなく、先輩方も初心者からスタートしているので安心していただいて大丈夫ですよ。初心者だから…と足踏みしてしまうのは非常にもったいないです。
楽器はどうすればいいの?
自分のパートが決まれば楽器を購入しましょう。学校の備品として楽器を貸してくれる場合もありますが、学校で練習できる時間は限られています。
家でもできるように、何よりも愛着を持つと上達するので自分の楽器は購入しましょう。ピンキリありますが、高価なものを買う必要はありません。楽器店の店員や部活の先輩に相談して、お財布事情を考えて相棒を選びましょう。
スポーツの部活みたいに軽音部にも全国大会はあるの?
学生生活の青春を謳歌するには何か達成するなど目標が必要になったりしますよね。
そんな目標になる全国大会が軽音楽部にもあります。
スニーカーエイジ(SNEAKER AGES)
日本全国の中学・高校の軽音部や同好会に所属する生徒によるコンテスト形式の大会で、学校の代表として1グループあたり12名までがステージに上がり演奏やパフォーマンスをし、予選コンクール・準決勝コンクール・グランプリ大会と勝ち上がります。グランプリ賞(最優秀)や準グランプリ賞(優秀)など複数の賞が用意されています。
2021年の大会は12月26日に『グランキューブ大阪 メインホール』で開催予定です。
本大会は1979年から産経新聞と三木楽器の主催で始まりました。※中学は他校との合同編成も認められているそうです。
【スニーカーエイジについて詳しくは】
全国高等学校『軽音フェスティバル』
全国高等学校「軽音フェスティバル」実行委員会により毎年開催される高校の軽音部や同好会に所属する生徒による大会で、オリジナル部門・カバー部門・アジア部門と分かれています。
オリジナル部門に限っては実行委員会の他に大阪音楽大学ポピュラーミュージックコースの指導者が審査をおこなっています。
2021年は大阪城野外音楽堂にて無観客大会で開催されました。
参考:全国高等学校「軽音フェスティバル」
軽音楽部ミュージックプロジェクト『TEENAGE KICKS』
「軽音楽部員にもっと活躍の場を」と京都府下の先生方の熱い想いから2014年に『TEENAGE KICKS』が生まれました。
「音楽を通じて、豊かな感性と、人とのつながりを大切に育んでもらいたい」そんな理念を学校の先生方と共有し、年に数回の大会やイベントを企画し高校生の軽音楽部員を応援しています。
参考:TEENAGE KICKS
各都道府県での大会もいろいろ
この他にもたくさんの大会が全国で開催れているようです。
軽音楽部での活動については、大会やイベントの他にもたくさんの情報が特定非営利活動法人(NPO法人)全国学校軽音楽部協会のサイトにあります。
気を付けておくことはあるの?
部活の規模を知ろう
学校によって軽音楽部の規模やどういうスタンスで活動しているのかは結構違います。どのくらいの情熱で、どのぐらいのレベルを求められるのかも様々ですので、自分と周囲のギャップがあまり深いと少ししんどいかもしれません。
軽音楽部だけがすべてじゃない
部活を続けていると、時には人間関係や音楽性で衝突することがあると思います。話し合いで解決すればいいのですが、解決しないことがあるのもまた人間同士というものです。
悩みすぎて音楽が嫌いになると本末転倒です。音楽ができる場所は学校の部活動以外にもいくらでもあります。
勉学とのバランスは大切
音楽は生活を豊かにしてくれる素晴らしいものですが、学生の本分は学業です。初心者であればあるほど周囲に追いつこうと、楽器の練習に全力を注ぎすぎて他をおろそかにしがちです。部活と勉強を両立してこそのイケてるバンドマンというものなので、しっかりバランスを取りましょう。
よき高校バンドライフを!
いかがでしたでしょうか。今回は高校の軽音楽部についてお話思案した。
どうにも楽器は敷居が高いと感じる人が多いらしく、初心者を理由に軽音楽部への入部をあきらめてしまう人がしばしばいるようです。
途中にも書きましたがほとんどの人が未経験からのスタートですし、せっかく興味を持ったのに周囲を気にしすぎて機会を捨ててしまうのは非常にもったいないことです。
何かに打ち込むことは素晴らしく、それが音楽であれば先人として大変うれしく思います。お悩みの方は是非この記事を参考に検討してみてください!