音楽用語には横文字が多く、触れる機会がなかったため意外と知らないけど今更聞けない用語というのは多くあると思います。横文字の略称が多いので、それも仕方がないことだと思います。
「インスト」という言葉はご存じでしょうか。
澤柳政太郎の言ですが、知らないのは恥ではありません、知ろうとしないのが恥なのです。
今回は「インスト」についてご紹介いたします。
「インスト」という言葉には2通りの意味がある
ややこしいことに、音楽界隈で使われる「インスト」という単語は2つあるのです。ただ意味は全然違うので文脈で簡単に判断がつきます。
その2つの単語というのは、
- instrumental(インストゥルメンタル)
- in store event(インストアイベント)もしくはin store live(インストアライブ)
の2つです。それぞれ解説していきましょう。
※音楽業界ではあまり使われませんがインストラクターもインストと呼ばれることがあるらしいです。
instrumentalとは
いきなりややこしいのですが、インストゥルメンタルがさす音楽用語は2つあります。
一つは器楽曲のことをインストゥルメンタルといいます。もともとの意味はクラシックでピアノやオルガンやギターやチェンバロの独奏曲が狭義の器楽曲ですが、広義には交響曲や器楽曲も含みます。近年はクラシックではないボーカルのない曲もインストゥルメントで、要はボーカルのない楽器演奏曲がインストゥルメントです。
もう一つはオフボーカル曲のことをインストゥルメンタルといいます。オフボーカル曲というのはボーカル曲からボーカルのパートを除いたもので、シングルCDのカップリングなどで収録されていることがしばしばあり、instrumentalやinst.などの表記がよくつかわれています。
つまりもともとボーカルのないインスト曲も、ボーカル曲をオフボーカルにした曲もインストと呼ばれているわけですね。
in store eventとは
インストアイベントとは、もうそのままの意味でお店の中でのイベントです。通常レコードショップや書店やショッピングモールなどで行われるアーティストのイベントで、CDやDVDなどの発売のタイミングで行われることが多く、販促の側面が多いです。
内容としてはサイン会や握手会、講演会などが多いです。またしばしば簡易的なライブが行われることもあり、そういった場合はin store live(インストアライブ)と呼ばれるます。
どういう文脈で使われる?
最後にちょっとしたクイズでインストの使い分けができるかチェックしてみましょう。
【問題】
- 第1問 「あのアーティストのインストに行ったけど最高によかったよ」
- 第2問 「あの曲はインストもあって渋くてかっこいいから聞いてみてよ」
- 第3問 「あのバンドはインストばっかだけど今度メジャーデビューするそうだ」
- 第4問 「今度あそこのレコードショップでジャニーズのインストあるらしいよ」
【正解】
- 第1問 インストアイベント
- 第2問 インストゥルメント
- 第3問 インストゥルメント
- 第4問 インストアイベント
全問正解できればもうこれで「インスト」は怖くありませんね!