ライブ初出演で明日ついに当日、本番の前にリハーサルがありますよね。
でも初めてでどうしたらいいかわからない、と不安な方もいるのではないでしょうか?
今回はライブのリハーサルについてお話ししましょう。
目次
そもそもリハーサルって何のためにするの?
まずライブのリハーサルは何のためにするのでしょうか?何となくのイメージで最終練習みたいに思っている方も少なくないと思いますが、実は違います。
リハーサルは進行の最終確認なのです。何を確認するのでしょうか。
音響の確認
スタジオ練習でも意識することだと思いますが、使用する楽器やアーティストによって音の大きさは結構違ったりします。
またスピーカーの位置や数、大きさまどが普段と違うライブ会場だと普段練習してるように自分たちの演奏が聞こえなく、また観客側で聞こえる音も違います。
リハーサルでする重要なことの一つは、この中音を調整しバンドが演奏しやすくし、外音を調整しお客さんが聞きやすくする調整を事前に行うというわけです。
照明の確認
ライブを盛り上げるためには曲やパフォーマンスもそうですが、照明の色やタイミングなども重要になってきます。
どの曲でどういう照明を使うのか、どういうステージパフォーマンスをどこでするので照明を併せてほしいなどの具体的なリクエストがある場合、照明スタッフにお願いしてリハーサルで確認しておきましょう!
機材の確認
使う楽器などが適切な状態かをリハーサルの時点でしっかり確認しておきましょう。初めてライブするライブハウスで機材を借りる場合は、普段使っているものと使い方が若干異なる場合もありますし、不備がある場合はリハーサルの時点で気が付かなければ本番中のトラブルのもとです。
自分で持ち込む楽器についても同様です、ギターベースなら弦の状態やチューニングがずれていないかなども確認しましょう。
リハーサルでの音楽用語
次にリハーサルの流れについてお話ししたいのですが、リハ中は結構専門用語が飛び交ったりします。知らない単語があると進行がスムーズに進まない場合があるので、事前に確認しておきましょう!
リハ
リハーサルのことです。略して「リハ」というバンドマンが多いです。
PA
パブリックアドレスの略で音響装置のこと。音響を調整管理するスタッフさんをPAさんとか言ったりします。
照明 ~ライティング~
舞台照明のこと。ライブハウスの場合、舞台以外の照明も照明スタッフが管理している場合があります。
SE ~出囃子(でばやし)~
サウンドエフェクトとのこと。バンドの登場時に流す音源のことをオープニングSEといい、流す場合はPAさんに事前にCDを渡してタイミングを指示しておきましょう!
セットリスト ~セトリ、曲順表~
曲名や曲順だけでも構いませんが、音響や照明の指示などもあれば添えておくべし。
セッティング表 ~セッティング図~
何の楽器やアンプを使うか、どの位置に立つか、誰が歌うかなど舞台上に必要な内容を書き込む表のことです。
セットリストとは違うので注意しましょう。
セッティング表はなるべく前日までにライブハウスに提出しましょう。
ライブ当日リハーサル前に配線などをする音響スタッフの大事な表になります。
順リハ
実際のライブの出演順にリハーサルを行うこと。リハーサルとライブ間の時間が短く、アーティストの拘束時間が短くなる。
逆リハ
実際のライブの出演順とは逆の順からリハーサルを行うこと。最後にリハーサルを行うアーティストが本番のトップバッターになるので機材をセットしなおす必要がない。
中音(なかおと)
ステージ上でバンド自身が聞こえる音のこと。
外音(そとおと)
観客席で聞こえる音のこと。
返し ~ころがし、モニター~
ステージ上においてあるモニタースピーカーから出る音のこと。
自分の声や楽器の音、またはメンバーの音が聴こえにくい場合、PAにどのパートの音が聴こえにくいかを伝えて返し(モニタースピーカー)から聴こえにくい音を返してもらうようにします。
ワンコーラス
曲の一番のこと。具体的に言うとAメロBメロサビでワンコーラス。リハーサルで全体の音チェックをするときは大体ワンコーラスだったりします。一番バランスの取りやすいナンバーを合わせるようにしましょう。
3点
ベーシックなドラムセットのスネアドラム・バスドラム・ハイハットシンバルの3点のこと。「3点ください」とリハ中に言われたら、スネア・バス・ハイハットの音をそれぞれ鳴らしてくださいという指示になります。
適当に3点を使いリズムを鳴らしましょう。
他のバンドがリハーサルを見ている場合は一番最初の見せ場になります。
客電(きゃくでん)
お客さんの席を照らすための照明です。本番中にお客さんの姿が見たい場合など、「客電お願いします」というとホールの電気が点灯しますが、当日のライブの雰囲気などを確認しながら指示するようなことなので、ステージに慣れない初心者はやらない方がいいかもしれません。
リハーサルの流れって?
では最後にリハーサルの流れを確認しましょう!
セットリストの提出
初めにPAさんにセットリストを提出します。大体はライブハウス側から専用の用紙が渡されると思うので、事前に曲名と曲順、あとはMCがあるならそのタイミングも記入しておきましょう。
照明スタッフにリクエストがある場合も。可能な限り正確にセトリに指示を書いておきましょう!
セッティング
次に機材のセッティングです。素早くセッティングできるように、前のバンドのリハが終わったらすぐ取り掛かれるように事前に準備しておきましょう。
セッティングが終わったら音出し開始です。PAさんにセッティングOKですと声をかけましょう!
パートごとの音チェック
各担当パートごとに音のチェックを行います。順番はPAさんから指示があると思うのでそれに従いましょう。○○下さい、と言われます。
PAさんが音の調整をしてくれるので基本的にいつも通りにOKが出るまで音を出し続けましょう!
バンド全体の音チェック
最後にバンド全体の音をチェックします。大体ワンコーラスで外音、中音の調整を行いますが、セトリの中で一番音量差がある曲を選ぶといいと思います。
外音はPAさんが判断し調整してくれるので、バンド側は中音が適切かどうかを判断しましょう。各パートの返しなどを指示すればPAさんは調整してくれます。外音は本番中に調整できても、中音の指示を本番中にPAさんにするのはできません。
セッティングをメモしておこう
全体音の調整が終わればリハーサル終了です。時間が押しているなら速やかに撤収しなければなりませんが、余裕があるならアンプの調整などをメモしたり写メでとっておいたりするといいでしょう。
最高のライブのためにもしっかりリハーサル!
いかがでしたでしょうか。今回はライブのリハーサルについてお話ししました。
いいライブにするために必要なことは、リハーサルをきちんとすることだと思います。「いい演奏を」と意気込んでも練習以上の力は出ません。練習通りの音を適切に届けるためのリハーサルだと思います。
また時間に余裕を持って行動したり(時間厳守)、挨拶をきちんとするなどのマナーを守ることはバンドとして人として当然の義務です。マナーを守り、きちんとリハーサルを行い、楽しくライブを成功させましょう!