みんな大好きなカラオケ。
せっかくカラオケに行くなら、長時間たくさん歌って楽しみたいですよね。
ですが、「長時間歌っていると声がガラガラに枯れてつらい…」「声の枯れのせいでカラオケを楽しみ切れない!」と様々な悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
今回は、カラオケが好きだからもっと楽しみたいという方に向けて、カラオケで声が枯れる原因と声を枯らさずに歌う改善方法と予防方法を解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
声はどうやって出ている?
本編に入る前に、人間の喉の仕組み・声の出し方について解説していきます。
人間の喉には、声帯と呼ばれるひだのような声を出すための器官が備わっています。
声帯に息が通過し、ブルブルと振動することで声が出るのです。
歌っている最中に、声帯に何らかの原因で負担がかかることにより声が枯れてしまうのです。
なぜカラオケで声が枯れる?
声を枯らさずに歌う方法を知ったとしても、元々の原因を理解していないと身も蓋もありません。
基本的な喉の構造を解説したので、カラオケで声が枯れてしまう主な原因4つを紹介していきます。
原因を知ることで、声を枯らさない対策も生きてくるのです。
高音で喉に力が入っている
自分が無理なく出せる音域よりも高い声を出そうとするとき、喉に力が入ってしまう方は多いのではないでしょうか。
高音の発声時に喉がギュッと締まっている感覚がある方は、喉に余計な力が入っている可能性が高いです。
喉に無理な力が入っている状態で歌い続けると、声帯周辺が圧迫され、声帯をうまくコントロールできません。結果的に負担がかかり過ぎて声が枯れる原因になります。
しかも、喉に力が入っていると細くて甲高い声になってしまうので、聴き手に歌っていて苦しそうな印象を与えてしまう可能性もあります。
身体に余計な力が入っている
歌う時に身体に余計な力が入っていると、喉にも力が入って声がこわばってしまいます。
身体に余計な力が入ってしまう原因は、主に緊張や不安感です。
例えば、練習不足だったり自分の音域に合っていない自信のない曲を人前で歌うとしたら「綺麗に歌えるかな…」「ミスしたらどうしよう…」と不安に思いますよね。
練習試合ではうまくプレイできていたのに、本番で観客が入った途端に緊張してミスをしてしまうのと同じことです。
一度ミスをしてしまうとますます全身に余計な力が入るので、さらに喉が締まるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
腹式呼吸ができていない
腹式呼吸は、大きくて響きのある声をラクに出すために欠かせない呼吸法です。
腹式呼吸をマスターすれば、安定して出せる息の量が多くなり、身体に無理な力が入っていない理想の状態で歌うことが可能になります。もちろん喉への負担も減るため、声の枯れもなくなります。
声が枯れてしまうと悩んでいる方は、呼吸時に主に肺の上部を用いる「胸式呼吸」をしているパターンが多いでしょう。
胸式呼吸は呼吸とともに胸や肩が引き上げられ、喉が緊張状態となり、喉を痛めやすくなります。息のコントロールもしづらくなり、必要以上に息を吐く発声だと、声帯に強い負荷がかかります。
息を吸うと同時に胸や肩が上がっているという方は、胸式呼吸をしている可能性が高いです。鏡の前で実際に歌ってみて、チェックしてみましょう。
喉が乾燥している
喉が乾燥している状態で無理に発声をしたり、声を出し続けたりすると、喉が炎症を起こす恐れがあります。
喉が乾燥する原因は、「水分不足」「部屋が乾燥している」「口呼吸になっている」などです。
こまめに水分補給をする、加湿器を付けて部屋の湿度を適度に保つ、鼻から息を吸うことを意識しましょう。腹式呼吸をマスターするなどは正直ハードルが高いので、乾燥対策を徹底すると良いと思います。
声を枯らさずに歌を楽しむ方法
以下からは、声が既に枯れてしまった場合の改善方法・声が枯れなくなる予防方法を紹介していきます。
声が枯れてしまった場合の改善方法
治るまで喉を酷使しない
絶対条件として、喉が元の状態に戻るまで喉を使いすぎることはNGです。
声が枯れているということは、喉が炎症を起こしている状態です。ケア次第で炎症の緩和はできるものの、完全に治すには自然治癒しかないので、安静にすることが早く治すための近道となります。
喉が枯れている状態でさらに喉を使うということは、元々ある傷をえぐるようなものです。私も喉を痛めている自覚があるのにも関わらず喉を使っていたら、一時期声が出なくなったことがありました。
このような重大な症状に繋がる恐れもあるので、絶対に喉の使い過ぎは避けましょう。
喉の乾燥を徹底的に防ぐ
冬などの乾燥している季節だと声が枯れやすくなるため、乾燥は喉にとっては大敵となります。
乾燥していると喉の炎症は治りにくいので、しっかりと喉の保湿を心がけるようにしてください。
喉の乾燥を防ぐためには、「マスク」「のど飴」「加湿器」が必須です。
外出時にはマスクを必ず身に着け、口呼吸の自覚がある人は睡眠時用マスクをして就寝するのも良いでしょう。また、室内でも加湿器を使うなどして湿度を一定以上に保つようにしましょう。
そして、のど飴を舐めると唾液が分泌され、炎症緩和の効果があります。また、のど飴の爽快感で痛みもある程度軽減されます。
水分補給を定期的にする
マスクをしているとついつい水分補給を忘れがちになってしますが、実はマスク内はとても乾燥しているのです。
普段からこまめに少しずつ水分補給をすることを心がけましょう。
それでも治らない場合は病院へ
もし、声枯れが長く続く場合や、どんどん悪化して喉の痛みが増すようなら、病院を受診することをおすすめします。
普通にケアをしていれば自然に改善の方向へ向かうはずですが、さらに悪化している場合は、炎症がとても酷い状態であるとも考えられます。
そのまま放っておくと重症になってしまう可能性もあるので、手遅れにならないうちに病院で適切な処置をしてもらいましょう。
声を枯らさないようにする予防方法
ストレッチで身体を暖める
運動をする前にストレッチをするのが当たり前のように、歌う前にも必ずストレッチをしましょう。
喉や身体がほぐれていないのに急に歌ったりしたら、声が枯れてしまうのは当然でしょう。
- 首をゆっくりと回して喉元の血行を良くする「首のストレッチ」
- 表情筋を動かして豊かな声色を使えるようにする「表情筋のストレッチ」
などをこなしておくのがおすすめです。
水分補給にこだわってみる
水分補給のときは、飲み物の種類にこだわってみることも重要です。
「冷たい」「糖質が多い」「強い酸性の性質を持つ」といった飲み物は、喉の中が刺激されて発声しづらくなり、声が枯れてしまう可能性があります。
カラオケで扱われているような飲み物の多くが上記の条件を満たしているので、少し選ぶ範囲が狭くなってしまうのは事実です。
炭酸は喉ごしがスッキリして美味しいですが、「何となく声が枯れやすいな…」という自覚がある人は炭酸飲料を避けた方がよいでしょう。
カラオケの飲み物は、常温の水や温かい玄米茶、レモネード(はちみつ入り)などがおすすめです。
歌う姿勢を正す
喉をリラックスさせた状態をキープして歌うためには、姿勢が重要です。猫背だったり、身体がこわばっていたりすると、喉だけでなく腰を痛めてしまったりする場合もあります。
①まず全身を脱力させましょう。
②手は両脇に垂らし、足は肩幅くらいに開きます。
③肩を下げて、軽く胸を張ります。背筋はピンと天井から糸でつられているイメージで伸ばしましょう。
ポイントは、視線をまっすぐ前に向けることです。
視線を上にすると自然と顎が上がって喉が閉まりやすくなるからです。すっと前を見て、喉の奥に空間が開いているイメージを持ちましょう。
また、足を肩幅に開くのもとても重要です。
緊張していると足を閉じてしまいがちですが、足が肩幅くらいに開いていると身体の軸が安定して声もブレにくくなります。
試しにこの正しい姿勢のまま1曲歌ってみると、声がスムーズに出る感覚がわかるでしょう。
カラオケでも、身体をリラックスさせて余計な力を抜く、その上で正しい姿勢で歌うことを意識してください。
それでも枯れるならキーを変えよう
歌いたい曲の音域が自分に合っていなくても、キーを調整すれば無理なく歌えるようになります。キーは「調」を意味する音楽用語です。曲には、音階の最初の音を指す「主音」があり、その音を起点としてメロディが構成されています。
例えば、主音が「C(ド)」のメロディの構成は、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」主音が「E(ミ)」のメロディの構成は、「ミ・ファ#・ソ#・ラ・シ・ド#・レ#・ミ」です。
カラオケのキー調整で、「E(ミ)」が主音の曲のキーを「C(ド)」に下げた場合は、メロディ全体の音がそれぞれ4つずつ低くなります。
キーを下げるのは抵抗がある方もいると思いますが、プロの歌手は自分に合ったキーの中で作曲した曲を歌っているので、無理なく歌えているのです。自分に合ったキーで歌うことは何も恥ずかしがることではありません。
自分に合ったキーで歌うと自分のポテンシャルを発揮できますし、力の入り過ぎていない自然な歌声になります。
カラオケで声を枯らさずに楽しく歌うためにも、必要に応じてキーを調整することをおすすめします。
終わりに
今回は、カラオケで声が枯れる原因と声を枯らさずに歌う改善方法と予防方法を解説しました。
この記事の内容を覚えておけば、さらにカラオケを楽しめること間違いなしです。ぜひ参考にして頂ければと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。