フライヤーを活用しよう!

集客や広告にはフライヤーを活用しよう!~効果の高い内容や配り方とは~

アマチュアバンドなどは自身のバンドを宣伝する際にチラシ、いわゆるフライヤーを使ったりします。

ライブなど積極的に活動を行うバンドなら一度は作ったことがあると思いますが、フライヤーを効果的に使えているバンドは意外と少なく、上手に活用すれば知名度アップやファン獲得などが見込める宣伝ツールです。

今回はフライヤーの作り方と活用方法についてお話します。

フライヤーを作る目的をしっかり定めよう!

「バンドフライヤー」とネット検索をすると、「バンドフライヤー テンプレート」など検索候補に出てくるくらいネットではテンプレが存在しています。

「フライヤーなんてどう作っても大体書くこと同じだし、凝っても自己満足じゃない?」と思うかもしれません。確かにデザイン的な意味でいうと多少なりともそういう側面はありますが、載せる内容次第でその効果は大幅に変わってくるのです。

そもそもなぜフライヤーを作るのか整理してみよう

フライヤーの構成はしっかりと考えよう
フライヤーの構成はしっかりと考えよう

まずフライヤーを作る目的を整理してみましょう。おそらく一番多いのが、ライブの告知・集客のためにフライヤーを作るという目的だと思います。次にあるのが、バンドの紹介のために作るといったところでしょうか。

意外かもしれませんが、この目的が曖昧なフライヤーというフライヤーが結構あります。なまじテンプレ化しているだけあって、なんとなくフライヤーを作っているバンドが多く、そうなると残念ながらフライヤーで得られる効果も低いものになります。

効果が高いフライヤーを作るためには、フライヤーを通して何を知ってほしいか、フライヤーを見た人がどうしてほしいのかということを意識するといいでしょう。

フライヤーを受け取る人を意識していますか?

その際意識すべきことが、どんな層をターゲットにフライヤーを作るかということです。これは最も重要といっても過言ではなく、正しいマーケティング対象にアプローチ出来るフライヤーでなければ広告としての価値はほぼありません

多くのバンドが陥りがちなミスとして、ファンをターゲットにしたような内容のビラをファン未満の顧客に配るということをしてしまっているということです。

例えばライブの告知で日時場所アクセスなどを載せたフライヤーを作って配ったとしましょう。そのフライヤーを手に取った人があなたのバンドのファンならば、それを見て「へ~ライブやるんだ、行こうかな」と検討してくれるかもしれません。

しかしフライヤーを手に取った人があなたのバンドのファン未満の顧客であったならどうでしょうか。数度ライブハウスで演奏を見たことある、または路上ライブで数十分聞いた程度でライブの告知をされても十中八九そのフライヤーを見てもライブに来てくれないどころか、フライヤーはすぐに捨てられ忘れられてしまう可能性が高いのです。これはあなたのバンドの実力云々という話ではなく、わざわざ時間を割いてライブに来てくれる人というのはよっぽど思い入れがある人であり、ファンでないバンドのライブにわざわざ行くという人はかなり少ないからです。

加えて、ファンではない段階でライブの営業(そういう意識はない人も多いかもしれませんが、ライブ勧誘というのはお金がかかる商品を売っているのです)をするとあまりいい印象を持たれないことが多いので、フライヤーが効果をなさない、最悪の場合逆効果になってしまうこともあります。

マーケティング対象にあった情報発信をしよう!

マーケティング対象に合わない広告を打っても効果は薄いということはわかっていただけたと思います。それではどうすればいいのかというと、単純明快で、マーケティング対象に合った情報発信をすればいいのです。

すでにあなたのファンに対しては、TwitterやFacebookなどのSNS、HPやメルマガやLINE公式アカウントなどでライブ等の告知を行うのが効果的です。そもそもすでにファンである層は能動的に情報を集める場合も多く、マーケティングに時間をかける必要性は低いのです。

寧ろ時間と労力をかけるべきなのは、ファン未満の顧客をファン予備軍に囲い込むことなのです。まずは興味を持ってくれた人にあなたのバンドをもっと知れる機会を与えるということが重要なのです。

んな時に非常に使いやすい広告ツールがバンドフライヤーで、バンドフライヤーはHPやSNSへの誘導、メルマガやLINE公式アカウントに登録してもらうために作るのが最も広告効果が高い方法の一つだと思います。ファン未満からファンになるまでにつながりが切れてしまうのを阻止する、ということに重点を置いてみてください。

ここで一つコツとして、メルマガやLINE公式アカウントに登録することに対して特典を付けてみてください。例えば楽曲の音源を数曲プレゼント!やライブのアーカイブ映像をプレゼントでも構いません、登録してくれることに対するお礼を用意することによって登録してくれる可能性が高まりますし、プレゼントしたコンテンツであなたのバンドを知ってもらえると一石二鳥です。

まとめると、フライヤーはファン未満の人をファン予備軍に囲い込むためのコンテンツへの誘導を役割とするのが最も効果的で、当然SNSやメルマガやLINE公式アカウントなどを事前に準備しておく必要があります

フライヤーの作り方って?

フライヤーの方向性が決まれば、次に具体的にフライヤーをどう作るかというところを紹介していましょう。

必要なものを用意しよう

まずはフライヤーに載せるために必要なものを用意しましょう。
必要なものは

  • バンドのアーティスト写真、またはイラスト
  • バンドのロゴデザイン
  • バンドのバイオグラフィー
  • メルマガやLINE公式アカウントのQRコード

この4つが必要です。
それぞれ詳しく見ていきましょう

バンドのアーティスト写真、またはイラスト

バンドのアーティスト写真、通称アー写ですが、なるべくプロの業者に依頼することをお勧めします。理由としてはフライヤーを見たときにまず第一に飛び込んでくるのがロゴやアー写のため、おざなりであると印象が良くない上に続きを読んでくれない可能性があります

プロの業者に依頼すれば、そのアー写は今後CDのジャケットやHPやSNSに載せる、オーディションに応募するときの写真などに使うことができます。逆に過去にジャケット用に撮ったアー写を使ってもいいでしょう。それと同等のイラストがあればそれでもかまいません。

バンドのロゴデザイン

バンド名もロゴがあればそれを使いましょう。HPやCDジャケットなどで使っているものを流用しても構いませんし、ネットで検索するとロゴを作成できるフリーサイトなどもあります。

バンドのバイオグラフィー

バイオグラフィーというのはバンドのプロフィールや自己紹介などのことです。ライブ会場や路上で配ることを想定しているので、あまり長々と文章を書かず

  • バンドメンバーの名前と年齢
  • 出身地
  • やっている音楽、影響を受けたアーティスト
  • 経歴

などを書くといいでしょう。どんなバンドかを簡単にわかってもらううえで、共通点を見つけてもらうと親近感がわきます

メルマガやLINE公式アカウントのQRコード

メルマガやLINE公式アカウントに誘導するために、その登録方法を詳しく書きQRコードを載せましょう。QRコードはフリーサイトで作成できるので、「QR 作成」と検索してみてください。

ここで重要なのは、QRコードだけポンと載せないというところです。意外と説明が不足しているために、登録にたどり着けずあきらめてしまう人もいます。例えばLINE公式アカウントならば、

  1. LINEのアプリを開き、左下のホームをタップする
  2. 画面右上にある右から2番目のアイコンをタップし、友達追加画面からQRコードを選択しコードを読み取る、または検索から「○○」で検索する
  3. ○○という公式アカウントが出てくるので、友達に追加を押す

と、ここまで丁寧に書くことをお勧めします。

どうやって作成すればいいの?

フライヤーは通常パソコンで作成することになります。プロに依頼すれば見栄えはよくなるかもしれませんが、費用が掛かるのとバンドのイメージとずれる可能性があります

フリーソフトで十分なものができるので、いくつか紹介しましょう。

Canva

Canvaは基本無料のデザイン作成ツールで、無料の会員登録をするだけでブラウザベースなのでアプリをインストール必要がありません。スマホで作成したい場合はスマホ向けのアプリも存在します(Andoroid、iOS両方あり)。

素材をアップロードしテンプレートに沿って編集するというシンプルな操作性のため誰でも簡単に作成でき、チームでの共同編集(無料版は10人まで)もできるので、直接会わずともメンバーでアイディアを出し合ったり、詳しい友人に依頼して指示を出し足りすることができます

Adobe Spark Post

Adobeが提供するフライヤー作成アプリです。有料版もありますが、無料版で十分なきのうがあるので必要に応じてプランを選択するといいでしょう。

こちらもスマホに対応しているので、パソコンがない人でも使うことができます。直感的に操作でき操作方法などが複雑でないため、デザインの心得がない人でも簡単にフライヤーを作成できるのでお勧めです。

慣れている人であればadobe illustratorで凝ったデザインをめざしてもいいですし、MicrosoftのExcelでもWordでもPowerPointでもフライヤーは作れます。

見やすさを優先しよう!

よくあるダメなフライヤーの一つの例として、デザインはすごく凝っていておしゃれだけど、載っている情報が見にくいということがあります。多色やグラデーション、多彩なフォントなどは一見見栄えはいいですがしっかりと読むときに邪魔になります。

もっとも重要なのはメルマガやLINE公式アカウントに登録してもらうということを忘れてはいけません。デザインを重視するのは自己満足で本末転倒なので気を付けましょう。

レイアウトを工夫しよう!

フライヤーのレイアウトは基本的に上か順番に

  1. バンドのロゴ
  2. アー写
  3. バイオグラフィー
  4. メルマガやLINE公式アカウントへの誘導

という順がおすすめです。

これは人が広告を見るときは上から下の順にみていくという習性があるので、まずはロゴやアー写でインパクトを与え、次にバイオグラフィーで興味を持ってもらい、メルマガやLINE公式アカウントに誘導するという構造となっています。

できたフライヤーの印刷は業者がおすすめ(A4のカラーで1円/1枚というところも)です。余裕をもって発注しておきましょう。

効果的に配る方法とは?

フライヤーができたらいよいよ配布ですが、フライヤーもただではないので、なるべく効果のある層に配りたいですよね。どうすればあなたのファンになりえる人に配ることができるのでしょうか。

路上ライブで聞いてくれた人に渡す

路上ライブなどの活動をしているなら、足を止めて聞いてくれた人に注目しましょう。3~4曲以上や、投げ銭をくれた人はあなたのバンドに興味を持った可能性があります。そういった人にはフライヤーを渡すと反応がある可能性が高いので、積極的に配りましょう。

ライブイベントの受付で配ってもらう

ライブイベントの運営側に依頼して、受付の際に配ってもらうという方法があります。ライブイベントの場合あなたのバンドのファン以外も来場しますし、ジャンルが似ているバンドの集まりであれば興味を持ってもらえる可能性はあります

一つ注意点としては、参加するバンド数の多いイベントライブでこの方法はとらないほうがいいということです。理由としてはほかのバンドもフライヤーを配る可能性があり、フライヤーが何枚も配られるとお客さんは邪魔に思い鞄にしまわれるか捨てられる可能性が高いからです。

ライブ中に渡す

少し変則的ですが、ライブのMC中などにフライヤーを配るという方法です。学校でプリントを配る方式で、前の列から順に後ろへ渡していってもらえば、直接配るよりかなり早く、受け取ってもらえる可能性が高いです。

ライブの後に配るひともしばしばいるのですが、なかなか時間が確保できないのと、出口に歩いていく際に渡すとスルー率が高まるので、ライブ後よりはライブ中のほうがおすすめです。

ほかにもライブハウスにおいてもらうという方法もありますが、受動的でありあまり効果は期待できないため、チラシに余りがあり費用的に余裕がある場合など優先順位は低いと思います。

効果的なフライヤーで差をつけろ!

いかがでしたでしょうか。今回はバンドフライヤーの作り方と活用方法についてお話ししました。

バンドフライヤー自体は多くのバンドが作成し配布していますが、その大半が漫然と行っており労力・費用と効果がとても釣り合っていない場合が多いです。

ネットが主流になりフライヤーを使わないバンドも増えてきましたが、効果的に使うとファン予備軍を取り込めることが期待できます。ぜひこの記事を参考にバンドフライヤーを作成してみてはいかがでしょうか。

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